タイトル
かたちではなく技能を残したい
著者 / 話者
null

かたちではなく技能を残したい

仙台簞笥
門間屋

中型箪笥「二尺猫足両開き」
サイズ:間口56.0×高さ73.5×奥行35.0cm
価格:945,000円(税別)

Console(コンソール)木地呂塗
サイズ:間口99.0×高さ74.5cm×奥行42.0cm
価格:860,000円(税別)

140年以上の歴史を持つ仙台箪笥門間屋では、指物、漆、金具の「三技一体」と呼ばれる仙台箪笥の技術を継承し、今も仙台箪笥を作っている。指物とは木工で箪笥の構造をつくる技術。材料には変形の少ない10年以上寝かせた古木から吟味して選び出す。漆は岩手県の浄法寺漆を原料に、30工程以上の塗り・砥ぎ・磨きを繰り返し、鏡のような艶を帯びる。唐獅子や牡丹など様々な模様を施した金具は、職人が金槌とタガネで一つひとつ打ち出していく。

七代目の門間一泰氏は「プロダクトを継承するのではなく、技能を残したい」と語る。技能が継承されるからこそ、100年前の箪笥を今でも修復でき、100年先の未来でも仙台箪笥を作ることができるのだ。

また、伝統的な仙台箪笥の修復や製作だけではなく、継承された技によって、現代人の生活に合った新しい仙台箪笥も作り始めている。2012年にはプロダクトデザイナーである安積朋子氏とアーティストの高橋理子氏とともに、洋家具のデザインと伝統技能を掛け合わせた新しい仙台箪笥「コンソール」を発表。

祖母の嫁入り道具だった仙台箪笥を受け継ぎ嫁いでいく孫娘。被災で壊れた仙台箪笥が新品のように修復され涙する老人。東北を超え、海を越え、今までと異なる環境と文脈で使われる仙台箪笥の新作。仙台箪笥から今も様々なストーリーが生まれている。