タイトル
キモノの絞り染めを、次の時代に渡せないか
著者 / 話者
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キモノの絞り染めを、次の時代に渡せないか

片山文三郎商店
着物絞り染めのキャップ

唄絞り(ばいしぼり)とは着物作りに古来から伝わる伝統的な絞り染め技法のひとつ。職人がひとつひとつの生地を丁寧に糸でくくりあげ、染め上げることで、まるで珊瑚や貝殻のように驚くほど美しい風合いとなる。

「着物作りには確実に培われてきた技術がある。それを普通の日常で感じられるようにしたい」とは、片山文三郎商店の若旦那、片山一雄。

店は、京町家の並ぶ中京区蛸薬師通に、すっと佇む古民家にある。初代片山文三郎が、1915年に、絞呉服製造卸業として始めたその技術は、長い歴史だけではなく、着物文化や、着る人のたたずまい、工芸品の肌触りを愛してきた京都人の文脈を、思う存分吸い込んでいる。