タイトル
タネ|系統発生を作っちゃう

タネ|系統発生を作っちゃう

・伏見甘長唐辛子:中南米原産。16世紀末日本伝来。160粒/2ml。
・ポンデローザトマト:アメリカで家庭菜園用に育種、1891年日本導入。100粒/1ml。
・仙台長茄子:豊臣秀吉の朝鮮の役の際、伊達藩士が博多から東北に持ち帰った。100粒/1ml。
・サラダ菜:明治になってから欧米より日本に渡来した。1200粒/2.5ml。
・亀戸大根:江戸中期以後、春の漬物用として使われたが、現在は「幻の大根」に。700粒/10ml。
・ルッコラ:古代ローマ、エジプトなど地中海世界で親しまれてきた。2200粒/5ml。
・日本絹莢豌豆:中近東原産。奈良時代に日本伝来。江戸時代から広く栽培される。100粒/30ml。
・万福寺鮮紅大長人参:アフガニスタン原産。中国華北から日本渡来。2000粒/10ml。
・余目一本太葱:葱は中国またはシベリア原産。日本には有史以前に渡来。1500粒/10ml。
・盛岡山東菜:明治時代に中国山東省から日本に渡来。2000粒/8ml。
・東京南瓜:1934年に宮城の渡辺採種場が育成した日本で最初の西洋カボチャ。30粒/20ml。
・滝野川大長牛蒡:平安頃中国伝来。元禄年間、東京滝野川で品種成立。300粒/10ml。
販売:野口のタネ

ポメラニアン
原産地:ドイツ ポメラニア地方
体高:20~28cm
体重:1~3kg

自然がつくる、あるいは文明が織りなす、根源的なモノヅクリのひとつがタネ(種)だ。
46億年前に地球ができて、命のスープであった海から生き物が生まれた。それらの多くはその後、交配によって次の世代へのタネを残すようになる。たとえば、植物のタネ。20万年前に人類が生まれて、数千年前に文明が生まれ、自分たちの生活に必要な食料を、植物から得てきた。気候変動に強く、虫害にも強く、実を多くみのらせ、甘くて味わいある野菜。人間の「うまい!」の一言のために、都合の良い品種になるまで、異なる種類を掛け合わせて交配を繰り返すことでつくってきた。

なにが自然でなにが人工という話があるが、地球上すべてのものは、系統発生を繰り返しては、突然変異を生んだり、環境に取捨選択されて、今のバリエーションにいたっている。人間が自然だと思っているものも、過去をさかのぼれば、誰かが交配させてつくったものかもしれない。ならば、一体どこまでが自然で、どこまでがモノヅクリなのだろうと考えている今も、味わいのあふれた朝採れ野菜が市場に出回り、ポメラニアンがキャンッと鳴く。